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2021.02.22 (Mon)

続 龍神の花嫁 6

ファヨンは自分の術でチェギョンに人間であった頃の記憶を取り戻させようとしていた。
そうすれば自分と同じく生贄にした人間たちにも、そしてその原因となった龍をも憎むだろうと思っていたのだ。


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黒龍はファヨン達が潜む小さく暗い沼にチェギョンを連れたまま水底へ潜った。
「チッ!!」
上空や地上と違い、水の中は龍の力が増加する。故に他の龍の縄張りの水底へはさすがの青龍の力をもってしてもそう簡単には立ち入ることができない。
シンは自らの鱗を一枚剥ぎ取り、そこに自らの力を込めて沼へ静かに落とした。鱗を通して沼の中の・・・チェギョンの様子を探るために。

「黒龍様・・・さすがでございますね。やはり龍王様の跡継ぎには青龍なんぞではなく黒龍様が相応しいですわ。」
「はっはっは!あんな結界など力を放出すればなんてことはない!青龍も今頃アタフタしていよう。」
「青龍から追われてはいないのですか?」
「いや、追手はなかったぞ。だれからも邪魔されることなくここまで一飛びだ。」
「ほほほ・・・ではさっそく・・・話をさせていただきましょう。黒龍様はどうぞごゆるりとお待ちくださいませ。」
今からファヨンはチェギョンと話すのではない。術をかけて記憶を思い出させ龍への憎しみを心に植え付けるのだ。黒龍にここにいてもらっては困る。ファヨンはユルに目くばせして黒龍を部屋から追い出した。

「ふふふ・・・さぁ・・・思い出しなさい。死の恐怖を・・・お前を生贄に差し出した村人たちを恨みなさい・・・お前を生贄にするように仕向けた龍を・・・青龍を恨みなさい・・・」
ファヨンは噎せ返るほどの香を焚き、チェギョンの耳元で囁き続けた。キツい香の香りが気付け薬にもなり、緩々とチェギョンの意識が戻り始めた。

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12:00  |  龍神の花嫁  |  CM(4)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

サクラさん、こんにちは。
更新ありがとうございます。

ファヨン、チェギョンに術をかけ、人間の記憶を取り戻そうとしていますねぇ。
自分の記憶が戻った経緯があるだけに。
黒龍はファヨンのいる沼の水底に・
青龍シン君は、自分の鱗を剥ぎ取り、池に。
チェギョンの様子を見る為に・
ファヨン、黒龍に問いかけを。
青龍が追ってこないかを確認・
黒龍を追い出し、チェギョンに術をかけるようねぇ。
ファヨンの術が効くのかしら??
tiem |  2021.02.22(Mon) 12:10 |  URL |  【コメント編集】

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 |  2021.02.22(Mon) 16:47 |   |  【コメント編集】

tiemさんへ

おはようございます。コメントありがとうございます。

ファヨンは自分の力を過信しているし、自分が龍を恨んだからチェギョンもって思い込んでますけど、
チェギョンとシンくんの間にはちゃんと気持ちが通じてますからね。
ファヨンとは大きく違うところがあるってことに気付いてませんし、
シンくんがすぐそばまで来てますからねー。
サクラ |  2021.02.23(Tue) 09:18 |  URL |  【コメント編集】

16時47分のカギコメさんへ

おはようございます。コメントありがとうございます。

そうなんですよ。シンくんはちゃんとチェギョンを奪還するために追いかけて、
さらに池の中を探る術も持っているのに、全く気付いていない黒龍だし、

ファヨンの場合とチェギョンの場合は生贄になった経緯もその後も違うって言うこともわかってないん。
チェギョンとシンくんの間にはちゃんと気持ちが通じ合ってますからね。
ファヨンの術はどうなることやら・・・
サクラ |  2021.02.23(Tue) 09:21 |  URL |  【コメント編集】

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